日々のこと

内装の材料

090529.JPG
宮崎台の家が、内装工事に入ってきました。
写真は、材料を並べている様子です。
右は階段や窓台に使用する木の無垢材。
吹き抜けがあるところを利用して長いままの材料をおいてあります。
(設計者は吹き抜けのこの使い方を想定していました!?笑)
左は壁や天井のためのプラスターボード。
その手前に大工さんお決まりの作業台。
この作業台のしくみは、簡単にしまったり広げたりできるので、
工事の作業に限らず活躍します。
内装の材料も開発がすすみ「新建材」と呼ばれる、丈夫で値段も手頃なものが増えてきました。模様がプリントしてあったり、現場での作業性がよかったり、様々な工夫がされています。
ですが、どうにもこれが味気ない。
必ずしも「無垢の木が良い」と思っている訳ではありませんが、
木の仕上材をみると嬉しい気持ちになるのは、
設計者だけでなく、そこに住まう人にとってこそだろうなぁ、
と思っていたりはするのですが。。。


プレカット

090515_1.JPG
090515_2.jpg
板橋の集合住宅が、上棟しました。
今、ほとんどの木造の建物がプレカットといわれる工法で組まれています。
工場で木材を刻み、現場では極力簡単に組み上げようという、発想ですね。
なにぶん工場で加工するため、精度がよく、スピードが速い。
また、事前にしっかりと図面にて確認しておけば間違いもありません。
ただ、一方で現場の大工さんの腕が落ちてしまっている、とも言われています。
今回の工事でも、多くの部材はプレカットで刻んできています。
ですが、斜めの壁と斜めの屋根がぶつかる、などややこしい部分があって、
完全には工場では対応できませんでした。
こうなると、現場加工といわれる手仕事が発生するのです。
現場で角度を合わせながら部材を合わせていくことになりました。
おかげさまで、施工会社さんにも腕のよい大工を揃えていただけました。
「普通じゃないことをやるときに腕のよい職人が必要になる」
ということは、建築業界だけでなくどこでも同じことでしょうか。
職人全体が技術を失っていき、職人全体が技術を失っていき、またその技術の格差もでてしまっていくことには、寂しさも感じてしまいます。
「だから難しいことに挑戦していくのだ!」と気持ちを大きくして、難しいことをお願いしていたりするのです。(いつもありがとうございます)
090515_3.jpg
おまけ、地下の外部の写真。
この日は天気が良かったせいか、南国の木陰ようでした。


杭工事

090508.jpg
090508_2.jpg
名古屋菊井プロジェクトの杭工事がスタートしました。
15人の高齢者が住まう、5階建ての鉄筋コンクリート造の建物になるのですが、
しっかりとした基礎とするために、十数メートルまで杭を打ちます。
計画段階でその大きさなども分かっていたのですが、
実際に入ったクレーンの大きいこと!
(道路の幅が大きくないため、より大きく感じる)
どうやってここまで来たのか、なんて話になっていました、笑。
このあたりの工事の段取りは、建設会社の技術力ですね。
さて工事は、この日の試験掘りにて予定通りの地盤が出ましたので、
ひきつづき杭を打っていくことになりました。


屋根と制限

090501.jpg
建築基準法による高さの制限により、
密集した住宅地では、周辺の建物のほとんどが同じような高さに揃っています。
そのため、あたらしく建物ができるときも同じようなかたちと高さになる訳ですね。
街並や周辺の環境を悪くしないように、という主旨にはおおいに賛同できますが、
実際の街に出来ていく屋根並みはというと、なかなかよろしくなっていない。。。
我々設計者が工夫する部分と、制度側からも考え直す部分、
両方が必要ではないかと思っていますが、、、そう簡単ではないのです。
さて、写真は宮崎台の家、屋根工事です。
とにかく空と一緒に見上げると、気持ちよいです。
写真は屋根にクローズアップしていますが、出来上がるとそのかたちに左右されない外観になる予定です。(もう少し進んだらご紹介したいと思います)
高さの制限によってできるかたちを積極的にデザインしていく。
もしくは、まるで影響を受けていないようなデザインしていく。
いずれにせよ、相当な影響を受けるものなので、計画にあたってとても大きな要素になっています。
それだけに、少しルールが変わったら、多いに街並は変わるだろうな、
などと設計者なら誰でも考えているでしょうね。


お問い合わせ