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日々のこと
左官・大工
下目黒の家です。
着々と工事は進んでおります。
(棟梁に聞いたところ、思った以上に苦戦してるぞと言われましたが。笑)
さて、
今日はクライアントの立会のもと、左官工事の仕上がりの確認を行いました。
左官工事:コテで塗る仕上、下地の工事
仕上材として使用するのものとしては「珪藻土」とか「漆喰」などが一般的に知れていますが、実際は材料メーカーさんが商品として開発しているものが多く使用されています。
汚れにくい工夫がされていたり、
ひび割れが起こりにくい工夫がされていたり、
塗りやすい工夫がされていたり、
よく研究・開発がなされています。
これの実物サンプル(A4版の板に塗ったものなど)が建て主が見るサンプルです。
もちろん色も塗り方(模様)も選択できるのですが、ここが面白い。
各メーカーさんごとに塗り方のネーミングがなされているのです。
たいていはカタカナ名。
そのネーミングでお願いすれば、見たサンプルの壁が出来上がる、と、
とても、売りやすく、買いやすい、商品になっているのですね。
関係者も間違いが少ないので安心です。
ただ、実際に塗る左官屋さんからの視点は違います(たぶん)。
材料の調合、混ぜる骨材の大きさや量、使う道具の種類とその動かし方。
本来、仕上がり具合は無限に調整できるのです。
また逆に言うと、サンプルでつくったものと100%同じ仕上にはできないのです。
と、前置きが長くなりましたが、
言いたかったことは、
実際塗る職人さんとコミュニケーションがとれると、
微妙なニュアンスが表現できる、
ということ。
ということで、今日は、
もう少し表情をつけたい、とか、もう少し平坦に、とか、お願いをしつつ、
職人さんからのアドバイスも反映させつつ、
直接目の前で試し塗りをしながら、
最後はクライアントの確認をもって決定をしました。
上の写真はその様子、実際の仕上がりはお楽しみに。
ついでに、大工さんの話。
写真はフローリングを張っている様子です。
隙間になにか挟まってません?
天然の木は湿気たり乾燥したりすると膨らんだり縮んだりします。
そのため、もし縮んだ状態で板をパツパツに張ったとすると、
木が膨らんだときに、全体として入りきらなくて弾けてしまうのです。
逆の場合は、板同士に大きな隙間が出来てしまいます。
そうなのです、そのためなのです。
予めある程度の遊びを設けるために、薄い板を挟んで張っているところなのです。
季節(乾燥しているとき、湿気ているとき)や樹種の特性を配慮して、
大工さんが微妙な調整をしてくださっています。これまた絶妙!
と二つのお話を書きましたが、
この辺りは、大量生産にはない職人の知恵、手仕事の面白さですね。
そして、建物の善し悪しに影響する大切なことだなぁ、と
改めて思った一日でした。