緑町の家

東京の郊外に建つ小さな家である。二軒となりに親世帯と兄世帯が暮らし、他方の家族も市内のほど近くに暮らすような環境で、もちろん近隣の方々もよく知った面々であった。そのため、プライバシーを優先し周囲の喧噪から距離を計るような計画をすることが多いなか、この家では地域にも緩やかにつながるようにも考えられている。

具体的には、平行四辺形のかたちをした敷地に、間口3間×奥行き4間のシンプルな建物を配置し、残った部分(奥と手前)を2つの庭として扱った。前庭はある程度道路に開いた庭、奥庭は視線をコントロールした閉じた庭とする。これを軸に、外部との関係を考え、全体を組み立てている。
また、かたちを整えることよりも、内部の暮らしの優先することを試みているが、自然とそのゆるさが現れている。


緑町の家

用途:個人住宅
所在:東京郊外
竣工:2013年5月
構造:木造
階数:地上2階

敷地面積:103.07m²
建築面積:41.11m²
延床面積:82.13m²
設計:佐久間徹設計事務所
写真:スナップ

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