境の家

武蔵野市境、家族4人が暮らす住宅である。駅からも程よい距離、住宅地としては、周辺に恵まれた、ゆったりとした環境にある。

建物自体は、整形の四角いプランに、シンプルな切妻屋根とし、徹底的に合理的な形状とした。これは、敷地の余白に適正な「庭」が見込めたから故の選択である。まとまって「庭」確保するより、内部から感じる広がりとして、アプローチ側、東側、南側と、ほどよい大きさの「庭」を展開することを意図した。そのうえで、それぞれの開口部を慎重に計画して、その「庭」との関係、日中の移りゆく光との関係を考えていく。

内部は、キッチンダイニングと居間(この居間を畳敷きの場所とした)、少しずつ変化をもたらすように連続させている。居間の畳敷きは想像以上に、場所の雰囲気をよくしてくれた。

つくったモノはシンプルなかたちであるが、つくりたかったのは変化に富んだ豊かな空間である。こんな感じにカッコよく言ってみよう。


境の家

用途:個人住宅
所在:東京都武蔵野市境
竣工:2014年6月
構造:木造
階数:地上2階

敷地面積:121.00m²
建築面積:45.53m²
延床面積:89.42m²
設計:佐久間徹設計事務所
施工:匠陽

その他の仕事