白河の集合住宅Ⅱ
清澄白河駅からほど近く、大通りから一本裏手の通りに建つ、5階建の集合住宅である。アクセスの良さの割にはやや雑多な街並みに対して、爽やかな白い建築を考えた。
中高層の集合住宅を考える際には、基準階(同じプランのフロアがある場合)を中心に考えることが重要になる。もっというと、ワンフロアが決まれば建築全体が決まるようなこともある。
今回の計画では、階段室を中心にして4戸の住戸が配置されている。無駄な廊下が一切なく、おそらく、これ以上ないほどに合理的にプランだ。結果的に、ほどほどの大きさの住戸が、ほどほどの数、計画できている。
数字を切り詰めることが目的なのではない。ある部分を合理的に計画できれば、うまれた余裕が住戸内の居住性や仕様にまわせると考えている。集合住宅になると極端に結果に現れるが、どんな建築、個人住宅をつくる際にだって同じようなことが言えると思う。
白河の集合住宅Ⅱ
用途:集合住宅
所在:江東区白河
竣工:2019年9月
構造:鉄筋コンクリート造
階数:地上5階
敷地面積:73.89㎡
建築面積:50.49㎡
延床面積:212.19㎡
設計:佐久間徹設計事務所
構造:筬島建築構造設計事務所
施工:春日建設
撮影:長谷川健太
*共同住宅18戸