宮沢町の家

東京の郊外、2世帯で住まうための木造の住宅である。変形した敷地形状は道路からみると斜めに建物が配置されている。さらに、2台分の駐車場を確保しつつ各世帯の必要スペースを確保するために、2階が跳ね出すような形とした。そのおかげか、意図せずともダイナミックな佇まいとなっている。1階には親世帯をオーソドックスに配置。2階の子世帯のスペースは、可変性を考えつつ大きなスペースとして確保している。子供室は将来様子を見ながら仕切っていく予定だ。

この跳ね出しした形態と、がらんどうの内部空間を、通常の在来軸組工法で構造上成立させたい。いくつかの大きな梁や室内に露出する柱が必要となったが、これを隠さないこととした。せっかくの木造なのだから、その柱や梁は、楽しさと捉えればよい。床に張った杉板と相まって、ほどほどの木の住まいとなってくれるのである。