一ツ橋の集合住宅


千代田区一ツ橋の角地に建つ高層の集合住宅。大げさにいえばタワーマンションである。

建築は、あまりに縦長になると揺れやすくなるし、極端にいえば折れてしまったり倒れてしまう。積み木をただただ上に積み上げてみたのを想像するとイメージしやすい。設計の用語でいう「塔状比がギリギリ」(解析をすればもっと攻めることもできるが)である。意訳すると「タワーの縦長具合がきつい」笑。そのため、13階建ではあるがタワーマンションのようなプロポーションになっているのである。もちろん入念に構造計算はなされたうえで。

1階はエントランスホールと必要な周辺諸室のみ。開放感をつくるガラス面を大きくとりつつ、その内側に緑を施して視線のバランスをとる。エレベーターまでの奥行きを出すためにクランクをつくる。

2階から13階は住戸スペースとなっている。ワンフロアひとつの大きな住戸、中くらいの住戸と小さな住戸の組み合わせ、何種類かの住戸タイプから構成されている。インテリアには杉型枠のコンクリート打放し部分と天然木の床や壁を表現している。

 

 


一ツ橋の集合住宅

用途:集合住宅
所在:東京都千代田区一ツ橋
竣工:2024年2月
構造:RC造
階数:地上13階
敷地面積:93.64㎡
建築面積:65.18㎡
延床面積:561.58㎡

設計:佐久間徹設計事務所
構造:エスフォルム一級建築士事務所
施工:春日建設
植栽:ユニバーサル園芸社
撮影:長谷川健太

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