下目黒の家

目黒区下目黒に建つ2階建ての住宅である。間口のわりに奥行きの深い敷地に、沢山の自然光をとりいれ、外部空間とのつながりを大切にしつつ、プライバシーに配慮した計画が求められた。

当初、このような敷地で計画する際の常套手段である「中庭」というキーワードがあげられていたが、この「中庭」の解釈が計画の出発点となった。

メインの生活空間を一体的でのびやかな居場所とするためには、中央に「中庭」を配置するようでは、空間が分断されてしまう。そこで、「中庭」を小さな複数の「庭」と捉え、敷地内に分散して配置することを考えたのである。南側にむいた開放的な「庭」、中央部に位置しプライベート性の高い「庭」、建物奥にあり、ユティリティ性の高い「庭」。

それぞれの意味合いをもちながら、全体としては統一したイメージの外部空間をつくり出すのである。

一方で、平面構成を考えるためのアイデアも必要であった。諸スペースに必要な大きさのバランスをとりながらも、全体としては一体的な空間をつくり出すことである。ここで、ナナメの壁により空間を決定づける方針を採用した。このことにより、広い場所、狭い場所、さまざまな要素をもりこみながらも、奥深い敷地目一杯を見通すことのできる、大きな空間をうみだすことができたのである。

奥深い敷地のなかで、たくさんの自然とのつながりをもつ住宅として、計画の意義は大きかったと思っている。


下目黒の家

用途:個人住宅
所在:目黒区下目黒
竣工:2010年2月
構造:木造
階数:地上2階

敷地面積:117.76m²
建築面積:69.63m²
延床面積:124.54m²
設計:佐久間徹設計事務所

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