神保町の集合住宅

神保町駅からほど近くに建つ、1階は店舗、上に12戸の賃貸住宅で構成される5階建の集合住宅である。この手の立地にしては間口が広く、どっしりとした外観となることが想定できた。

その立地の良さから、1階には店舗を配置し、基準階となる2階、3階には効率よく住戸を4戸ずつ配置。4階、5階はメゾネットを中心とした広めの住戸で構成している。仕上げには打ち放し天井の他、無垢の木や天然石なども採用して住まいの質を担保しているが、総合的には合理的な計画を心がけ、収益性の高い建築にすることを目指した。

外観は1階を店舗として別の区画と見立て、上階は杉板の型枠に少し細工を施したコンクリート打ち放しの壁にきれいなグリットにのせた窓を配置。シンプルな構成に少しノイズを加えることで、豊かな表情を与えたかった。

いろいろなことが適度にバランスされて、うまくまとまった。収益系建築としての総合点で、高得点をいただけると思っている。