宮前の家
我が事務所からもほど近く、閑静な住宅街に建つ2階建の個人住宅である。旗竿上の敷地にひっそりと佇む。室内は、自然の光の量を適度に絞り落ち着いた空間を目指した。陰影礼賛。
ご覧のとおり、家具や調度品から襖紙やラグ、いたるところに建主のセンスが詰まっている!照明器具はモノを決めてから取り付ける位置を考えたし、古い格子戸はその寸法から逆算して壁の寸法を決めた。設計当初は各場所の関係性や立体についてもあれこれと考えていたような気がするが、完成してしまえば、そのモノたちが醸し出す世界観に圧倒された。
これも設計者冥利につきる。よい空間をつくるのにその能力を活かす方法はさまざまだ。また事務所の能力の幅が広がったようで嬉しい。
宮前の家
用途:個人住宅
所在:東京都杉並区宮前
竣工:2023年2月
構造:木造
階数:地上 2 階
敷地面積:138.47㎡
建築面積:62.25㎡
延床面積:116.75㎡
設計:佐久間徹設計事務所
施工:宮嶋工務店