中目黒の家 H
中目黒駅からほど近く、行き止まりの旗竿状敷地に建つ住宅である。ある程度建て込んだ環境のなか、いかに光や自然を取り込むかがテーマとなった。
アプローチとなる竿状の部分を庭と捉える。1階はプライバシーに配慮して窓のない壁として、2階には大きな開口部を、その上の勾配屋根にも天窓を設けている。朝から昼にかけてたっぷりと光が差し込む。南側は2階から3階へかけての吹き抜けとしている。昼から夕方にかけても光を取り込む。その西面の開口は・・・程々にしておこう。たっぷりと光を取り入れたいけど、夏の西日には少し注意する。
そうこうしているうちに、2階の居間は庭のような環境になっていた。じゃあ、木でも植えましょうか?2階の床自体に土をいれて、地植えにした。緑を見るのは心地良いし、数年もすれば程よい木陰をつくってくれるでしょう。
1階や3階には別の空間もある。1階には通り土間、3階にはルーフテラスを設けて、自然との繋がりをつくった。周囲を囲まれた立地に、どこの居場所にも自然を感じる家ができた。
中目黒の家 H
用途:個人住宅
所在:東京都目黒区
竣工:2023年10月
構造:木造
階数:地上 3 階
敷地面積:82.59㎡
建築面積:43.87㎡
延床面積:106.85㎡
設計:佐久間徹設計事務所
施工:匠陽
造園:深山グリーン
撮影:石井正義